企業が資金調達を行う種類には、概ね3つの形態があります。
負債の増加を伴う金融機関からの借り入れや社債の発行、資本の増加を伴う株式の発行、
そして企業の内部留保の利用です。
金融機関からの借り入れは短期借入金と長期借入金に分かれますが、
多額の設備投資をする際には長期借入金で賄い、
不動産販売業における販売用不動産の取得資金のための借入金などは、短期借入金を利用するケースが多いようです。
中小企業は依然として金融機関からの借り入れに頼る傾向があります。
創業時に借り入れる方法
政府系金融機関からの融資や信用保証協会の保証付き融資が利用されています。
社債を発行して資金を調達する方法
普通社債や新株引受権付社債(ワラント債)、転換社債などがあります。
社債は金利が固定で長期資金の調達に適しています。
株式の発行による資金調達には公募増資・株主割当増資・第三者割当増資などがあります。
借り入れや社債と違って支払利子が伴わずに多額の資金が調達できますし、
自己資本に厚みを持たせることができます。
この他に企業の内部留保を活用する手段もあります。
支出を伴わない費用である減価償却費や各種引当金相当分は、
企業に内部留保されていますし、
税引き前利益を全額株主の配当に回す企業はありませんので内部留保が生まれます。
蓄積した内部留保を原資として資金を調達することも可能ですし、
資産の売却による資金調達も
現在では既存の借入金や社債の発行に関して、新しい融資商品が数多く出されています。
金融機関が企業の無担保の社債を引き受ける私募債発行や、
複数の金融機関が形成するシンジケートから融資を受けるシンジケートローン、
流動性の高い動産を担保にして
資金を調達するアセット・ベースト・レンディングなどがあります。